学会参加報告書
氏名: 笠井 誠之
学会名: IASTED International Conference on Parallel and Distributed Computing and Systems (PDCS'99)
場所: MIT, Cambridge, Massachusetts, USA
日程: 1999/11/03 - 1999/11/05
発表論文: Temperature Parallel Simulated Annealing with Adaptive Neighborhood for Continuous Optimization Problem
著者: Mitsunori MIKI, Tomoyuki HIROYASU, Masayuki KASAI, Motonori IKEUCHI
1 研究集会の詳細
本カンファレンスは,The International Association of
Science and Technology for Development (IASTED)と呼ばれる組織が運営しているものである.本カンファレンスは以下の研究領域について議論を行う場である.
Interconnection Networks, Performance Evaluations, Distributed
Systems, Computer Networks, Algorithms, Applications,
Architectures, Software Systems, Routing, Mapping and Scheduling,
Protocols, Simulation, Modeling, Mobile Computing, Fault
Tolerance
開催地は,マサチューセッツ工科大学(MIT)だった.MITは,マサチューセッツ州のボストン市の隣にあるケンブリッジという町にあり,そのMITのFaculty
Salonで各セッションが行われた.
2 自分の発表
発表した内容は,これまで組み合わせ最適化問題にのみ適用されてきた温度並列SAのアルゴリズムを,連続問題に適用するために拡張したという内容である.発表はSimulationのセッションで行い.学会2日目の11月4日であった.発表時間は質疑応答を含めて20分であった.原稿どうりの発表を行う予定であったが,実際は原稿を思い出すことができず,スライドを見て話す内容を思い出しながら,その場で考えて話していたように思う.また,全20枚のスライドの原稿の内,たった1枚だけ三木先生が全面的に内容を改訂したものがあったがその一枚に関しては,上で述べたような考えながら話すということができなかった.英語での発表は自分で苦労して内容を考えたものほど,いざという時でも自然に話せるということがわかった.そして,発表はうまくいったかもしれないと思った.
一方,質疑応答については,2つの質問が上がった.1つ目はSAとモンテカルロ法の違いに関するものであり,2つ目は提案アルゴリズムを他の対象問題に対して応用する場合に関するものであったように思われる.1つ目は,僕がSAとモンテカルロ法が同じものだと誤解していたために,"それらは同じです"と答えてしまったのだが,実は少々違ったようである.2つ目は,他の対象問題に関するデータも持ってきていたのであるが,その結果は少々説明が困難であり,それを説明する英語力不足を感じたので,説明できずに,つい"他の問題に適用した場合については,これからの課題です"と言ってしまった.なかなか,うまく行かないものである.
発表が終わった後,アメリカ人の研究者の人がプレゼンを誉めてくれたのだが,僕自信としては,欠点がたくさん見えたので満足できなかった.まだまだ,不甲斐ない自分に気づく発表であった.
3 他人の発表
本カンファレンスは,その対象とする領域が広いため,いろいろな研究発表が行われていた.ヒューリスティックな最適化手法の並列化に関する発表もあった.この発表は,自分の研究分野と重なっている部分があったので,大変聞きやすかった.よく聞いてみると,非常に基本的なことや,研究背景について詳しく述べており,詳細にはあまりふれていなかった.はるばる遠くから来て,わかってもらえなかったら意味がないので,わかりやすい説明を心がけていたのだろうかと思った.
次に英語で行われる議論について述べておきたい.まず気になったのは,やはり国際学会の公用語が英語であるため英語圏の研究者は活発に発表し,議論を行っているとうことである.そして,それ以外の人達と言えば,質問がうまく聞き取れなかったギリシャ人やアジア系の人種(おそらく日本人)などもいた.しかしながら,中国人に関して言えば,英語に堪能でなかったとしてもどんどん発言していた.大切なことは,伝えようという気持ちと,積極性であると感じた.国際的な舞台では,日本人の「恥の文化」は何の意味もないことに気づいた.
4 全体の印象
全体の印象としては,淡白な雰囲気を感じるカンファレンスだった.質問がなければ,チェアが質問をするわけでもなく次の講演者に順番が回っていたので,日本で行われているものとは少し進行のしかたが違うように感じた.
5 感想
今回の発表は,海外での英語による初めての発表であったため,うまく出来なかった点が多々ある.緊張もした.しかし,なんとなく世界と言うものを,身近に感じる体験であったことは確かである.僕は,これまで国際的な活動が行えるエンジニアになっていきたいと常々思っていたが,今回の経験はその気持ちをなおいっそう強めた.そして,自分の思いは「夢」ではなく,実現可能な「目標」にできるのだと再確認した.
6 謝辞
本学会発表を行うにあたり,多大なるご指導,また,学会参加費の補助をして頂きました同志社大学工学部
三木光範教授に心より感謝いたします.
また,本研究論文の執筆の際に,ご助力頂きました同志社大学工学部
廣安知之助手に深く感謝いたします.
そして,本研究の実施にあたり,ご協力頂きました同志社大学大学院
知的システムデザイン研究室の池内智悟君に深く感謝いたします.