学会参加報告書


報告者氏名 伏見 俊彦
学会名 人工知能学会全国大会(第16回)
場所 学術総合センター(東京都千代田区)
日程 2002/05/29〜2002/05/31
発表日 2002/05/31
発表論文 TPSAにおける重要温度領域探索と並列化効率
著者 三木光範,廣安知之,吉田武史,伏見俊彦
原稿 PDF(109KB)    Power point(3.6MB)

■研究集会の詳細

今回参加したのは人工知能学会の第16回全国大会です.平成14年5月29日〜31日の3日間,学術情報センターにおいて開催されました.人工知能学会は1986年7月に設立された主に人工知能の分野を中心とした学会であり,人工知能は人の知能に倣って人に役立つ装置やシステムを創る学問分野であります.その中で全国大会は,言語処理や認知,ロボットや学習などの人工知能分野を始め,進化計算の応用や,並列処理,近未来チャレンジなど幅広い分野の発表があります.

■発表の概要

今回は「TPSAにおける重要温度領域探索と並列化効率」について発表を行いました講演論文をこちらで公開しています.シミュレーテッドアニーリング(SA)では膨大な計算量が必要なことや温度スケジュールの設定が容易ではないという問題があります.SAの計算量の軽減としては並列SAがあります.その中でも温度スケジュールが自動化できる温度並列シミュレーテッドアニーリング(TPSA)についての発表を行いました.従来のTPSAでは初期設定を行う必要があった探索温度領域を解探索が進む過程で自律的に無駄な温度領域を削除し,最適な温度領域で間探索が行えるメカニズムを組み込んだ,新しいTPSAとして「適応的TPSA(ATPSA)」を提案し,その有効性を従来のTPSAと比較することで検証しました.また,提案手法の並列化効率についても検証しました.

■質疑応答

本発表に対して,会場から2件の質問がありました.

1
Q
重要な温度領域とうものが複数あるような問題はあるのですか?
A
様々な実験を行った結果,重要な温度領域が2つ存在するような問題はない.しかし,意図的にそのような問題を作ろうとすれば作ることはできる.なお,そのような場合でも2つの重要な温度領域の間が悪い温度領域ということはないので,大域的には重要な温度領域は1つである.
2
Q
異なるプロセス間で解交換を行うときのアルゴリズムを詳しく教えてください.
A
基本的には悪い解が高温に良い解は低温に集まるようになっている.つまり,高温の解と低温の解を比べた場合,高温の方が良好な解の場合は100\%交換する.そうでない場合でも解のエネルギー差とプロセスの温度差を用いて確立的に解交換を行う.

■感想

会場の学術総合センターは東京都千代田区という都心にあり,近代的な高層ビルで新しく非常に美しい会場でありました.また,3期生の大向さんが現在,研究活動を行っている場でもあり,研究室を見学させていただいたりもしました.発表会場は想像していたものよりもずっと大きく,広い場で少し緊張しましたが,発表自体は無難に終えることができました.2件の質問もいただき光栄でありました.
 我々が発表を行ったセッションでは主に最適化手法に関する発表で,大変参考になりました.また,3期生の大向さんの発表セッションである「近未来チャレンジ」では興味深い発表を聞くことができ,有益でありました.
 学会以外では三木先生やOBの方々と一緒に食事にも行くことができ,大変楽しい学会となりました.