- [swopp02tanimura]

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"Grid環境における進化計算手法の検討"
情報処理学会研究報告, pp. 85-90, Aug. 21-23, 2002.本論文では,Grid計算環境において進化計算システムを開発するために「EVOLVE/G」システムを提案する.EVOLVE/Gシステムは,既存のGrid RPCに基づくシステムでは構築しにくい並列モデルを構築できる.また,Grid環境内のノードをクラスタリングし,階層的な計算モデルを記述することも可能である.これらによって,進化計算研究者が自分たちの望む自由でスケーラブルな並列モデルを記述できると考える.本論文では,進化計算の1つであるPSA/GAcを例にとり,そのGridモデルについて検討を行った.数値実験を通して,EVOLVE/Gを用いて進化計算のモデルを検討することの有効性を確認した.
- Q.1 : マスターワーカ以外のモデルを構築できるようEVOLVE/Gを開発したのに,PSA/GAcのHybridモデルはマスターワーカに近いように思える.どこが異なっているのか?
- 検討したHybridモデルの単純なマスターワーカではなく,各ワーカ同士が何らかの情報交換を行いながら計算を実行することを目的としている.これにより,ワーカのパラメータチューニングなどを動的に行うことも可能である.また,特にマスターワーカにこだわらず,クラスタリングをしない場合には,マスターワーカ以外のモデルをEVOLVE/Gを利用して作ることができる.
- Q.2 : EVOLVE/GのAPIの下位層は何で作られているのか?Globus Toolkitか?
- Globus Toolkitを利用している.C言語で書いている.
- Q.3 : Globus Toolkitのどのパッケージ,サービスを使っているのか?
- 今回はEVOLVE/Gの特徴部分に絞ってシステムを開発したため,Globus Toolkitのごく基本的なサービスだけを利用している.ジョブの投入にGRAMを利用し,通信はファイル交換を通じて行うため,GASSを利用している.MDSサービスやHeart Beatなどのツールは利用していない.
- Q.4 : 実行ファイルのポータビリティは保証されているのか?
- 開発したEVOLVE/Gでは,実行ファイルの作成・配布までの流れについては考えていない.基本的には,Globus Toolkitやその他のミドルウェアが整備されてくるのを期待している.現状としては,各ノードであらかじめコンパイルを行っておく.あるいはクロスコンパイルして配布する.Linux以外のOS,x86系以外のアーキテクチャで動く保証は今のところない.
- Q.5 : EVOLVE/G は汎用目的に使えそうなのに,なぜEVOLVEなのか?
- 現在,EVOLVE/Gは進化計算のモデルをグリッド上で動かすための仕組みとして開発している.確かに汎用的に使える部分があるかもしれないが,進化計算に特化することによって多くの問題がクリアになってくる.
- Q.6 : EVOLVE/G を利用するユーザは,何を準備しないといけないのか?
- ユーザは2種類を想定している.1つは進化計算の研究者であり,EVOLVE/Gを使ってグリッドにおける進化計算モデルを検討したいユーザである.この場合,ユーザはEVOLVE/GのAPIを用いたプログラムを自分で用意し,コンパイルし,実行ファイルを配布しなければならない.その後,どういったマシンで実行するかといったマシンリストを用意し,EVOLVE/Gを実行する.その際,Globus ToolkitのRSLのようなスクリプトは書く必要がない.これはEVOLVE/Gの中で生成され,ユーザには見えない.一方,既に用意されている進化計算を実行したいだけのユーザがいる.この場合は,実行したいマシンリストさえ用意すればよい.しかし,もしクラスタリング等を行いたいのであれば,そのルールを記述したファイルは用意しなければならない.
- Q.7 : EC(進化計算)とは一般的な言葉なのか?どういう分野を指すのか?
- 進化計算という言葉は広く使われている.基本的には,人工生命にHollandのGAの理論が組み合わさったものだと思われる.GAのほか,GPやAIの様々な計算処理も含めて進化計算と呼ばれている.
- Advice 1 : 中間のWorker/Agentが落ちるなど,障害を考えたモデルにした方が良い.ANLのチームでは,似たような階層的なシステムにおいて,障害を考慮したモデルを研究している.それらを参考にするべきだ.
- Advice 2 : スケーラビリティに関しては,もっと突き詰めて実験を行った方が良い.実際に数百台で試してみる必要があり,そうでなければスケーラビリティがあるとはいえない.Globus Toolkitを使っているようだが,Globus Toolkitはけっこう遅く,台数が多くなった時に認証だけで数十秒かかるかもしれない.そのあたりを検討するべきだ.
感想:
HPC研究会のセッションにおいて,グリッド関係の発表が非常に多かった.今後が楽しみである.研究会は質疑応答,懇親会も含めて非常に活気があった.学生や若い研究者が多かったのも印象的である.発表会場には無線LANは届いていなかった(届かないようにしてあった?)が,近くの部屋には無線LAN用の部屋が用意され,空いている時間に多くの人が何らかの仕事をしていた.私自身は,多くの人と有意義な議論ができ,今後研究を進めていく上で役に立ちそうなことも聞くことができた.とても良い学会だったと思う.
HPC研究会のセッションにおいて,グリッド関係の発表が非常に多かった.今後が楽しみである.研究会は質疑応答,懇親会も含めて非常に活気があった.学生や若い研究者が多かったのも印象的である.発表会場には無線LANは届いていなかった(届かないようにしてあった?)が,近くの部屋には無線LAN用の部屋が用意され,空いている時間に多くの人が何らかの仕事をしていた.私自身は,多くの人と有意義な議論ができ,今後研究を進めていく上で役に立ちそうなことも聞くことができた.とても良い学会だったと思う.
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| ▲:発表の様子 | ▲:露天風呂と由布院岳と片浦君 |

