学会参加報告書



報告者氏名 輪湖 純也
学会名 情報処理学会(IPS)
研究会名 第65回 全国大会
会場 東京工科大学八王子キャンパス
場所 東京都八王子市片倉町1404-1
日程 2003/3/25〜2003/3/27
発表日 2003/3/27
題目 適応的温度調節機能を持つ温度並列シミュレーテッドアニーリング
著者 三木光範,廣安知之,○輪湖純也,吉田武史
原稿 [ PDF ] [ PPT ]
収録 情報処理学会 第65回全国大会講演論文集(1), pp.275-276


■ 研究集会の詳細

今回参加したのは情報処理学会(IPS)が主催する第65回 全国大会です.平成15年3月25日〜27日の3日間,東京工科大学八王子キャンパス(東京都八王子市)において開催されました.

情報処理学会は,コンピュータとコミュニケーションを中心とした情報処理に関する学会であり,1960年に設立されました.なかでも,全国大会は,春秋2回開催され,最新の学術・技術動向や,情報に関する新しい研究成果やアイディア発表等を通じ,意見交換・交流を行っています.


■ 発表の概要

・セッションについて

私が講演発表を行ったセッションは,学生セッションの「最適化アルゴリズム」のセッションです.他の講演発表として,

がありました.


・発表について

概要は以下の通りです.

シミュレーテッドアニーリングの温度スケジュールは高温から緩慢に冷却する方法が一般的です.
しかしながら,これまでの組合せ最適化問題にSAを適用した研究において,特定範囲の温度(重要温度領域)でのアニーリングがSAの性能に大きく影響を与えることが分かっています.
一方,温度スケジュールの設定を自動化できる手法として温度並列SA(TPSA)が注目を集めています.
しかし,TPSAでは温度スケジュールの設定が不要ではありますが,最高温度,最低温度,および温度段数を決める必要があり,この決定が不適切である場合,良好な解を得ることはできないことが分かっています.
そこで本発表では,重要温度領域を自律的に探索するメカニズムを持つ温度並列シミュレーテッドアニーリング(ATPSA)を提案しました.
ジョブショップスケジューリング問題を対象問題として,本手法を適用し,その有効性について論じました.


■ 質疑応答

本発表に対して,会場から3件の質問がありました.

1 Q 探索温度範囲は削っていくだけではないのですか?
A 削っていくだけではありません.
本手法は,探索温度範囲の拡大と縮小を適応的に行うことによって,重要温度領域に収束するようなメカニズムとなっています.
2 Q 提案された重要温度指数の仕組みでは,最適解から抜け出してしまうのではないですか?
A 最適解から抜け出してしまう可能性は十分考えられます.
しかしながら本手法では,探索中で最も良い解をアーカイブしておき,最終的にそれを解として出力するため問題はないと考えます.
3 Q 重要温度領域が複数存在するような問題はあるのですか?
また,そのような問題に本手法を適用した時どうなると考えられますか?
A ジョブショップスケジューリング問題については,現在のところ確認されていません.
しかしながら,巡回セールスマン問題のある特定の問題に対しては,重要温度領域を2つ持つ問題が確認されています.
そのような問題に本手法を適用した場合は,2つの温度範囲の内,どちらか影響の強い方の温度に収束されることが考えられます.
したがって,このような問題に対しては今後の課題とさせていただきます.

■ 感 想

会場の東京工科大学\cite{ipref}は,東京都八王子市からさらに電車で10分近くのところにあり,キャンパスは広く,校舎も非常に大きかったです.
キャンパスのいたるところに,芸術的なオブジェがいくつもあり驚きました.

我々が発表を行った「最適化アルゴリズム」のセッションでは,私を含めた5組の発表が行われました.
始めての学会参加ということもあり,発表する前はとても緊張しましたが,発表中は落ち着いてゆっくりと発表することができました.
また,会場には三木先生と三期生の大向さんが来ていただき,大変心強かったです.
そのおかげか,「学生奨励賞」という賞を戴くことができました.
一年間の研究成果をこういった形で一区切りつけることができて,大変有意義な学会参加となりました.
また一年,新しい気持ちで頑張っていきたいと思います.

 



■ 謝 辞

今回の学会参加に向けて多くの御指導そして御協力をいただいきました,三木先生,廣安先生に深く感謝いたします.
多くのご指導,ご協力をいただいた,SA班,三木研究室の方々に感謝します.
また,学会参加に際して,三木先生より補助を受けましたことを感謝します.