学会参加報告書



報告者氏名 米澤 基
学会名 情報科学技術フォーラム(Forum on Information Technology)
研究会名 第2回情報科学技術フォーラム(FIT2003)
会場 札幌学院大学
場所 北海道江別市文京台11
日程 2003/09/10〜2003/09/12
発表日 2003/09/10
題目 シミュレーテッドアニーリングにおける重要温度領域に関する考察
著者 三木光範,廣安知之,○米澤基
原稿 [ PDF ] [ PPT ]
収録 FIT2003 情報科学技術フォーラム 情報技術レターズ Vol.2 pp.1-pp.3


■ 研究集会の詳細

 今回参加した学会は,第2回 情報科学技術フォーラム(FIT2003)です.FITは,(社)情報処理学会\cite{ips}と(社)電子情報通信学会情報・システムソサイエティ及びヒューマンコミュニケーショングループが主催しています.

 近年,学問/技術分野は急速に拡大しており,他学会との分野の重複が増加しています.そして,複数の学会に関係している方々には大きな負担になっています.このような状況において,他学会との協力関係を発展させることは会員のメリットともなり,学会の発展にも寄与するとの考えから,2001年にFITが創設されました.IT関係では日本で最大の学会です.今回はその第2回目であり,北海道の札幌学院大学で開催されました.コンセプトは,従来の大会形式にとらわれずに,新しい発表形式を導入し,タイムリーな情報発信,議論・討論の活性化,他領域研究者との交流等の実現です.

 

■ 発表の概要

・セッションについて

私が講演発表を行ったセッションは,A. アルゴリズム・基礎の「最適化ヒューリスティック」のセッションです.講演発表として以下の発表がありました. ◎は32歳以下の発表者です.


・発表について

概要は以下の通りです.

シミュレーテッドアニーリング(SA)は,広範囲の組合せ最適化問題に有効な汎用近似解法である.SAは局所解に陥りにくいという大きな利点を持つが,温度スケジュールの設定が困難という欠点を持つ.この温度スケジュール関して,一定温度のみで探索を行うことにより良好な解が得られることが示されている.このような解探索において重要な温度領域はこれまで1つの領域であることを前提に研究が行われてきた.しかしながら,この重要な温度領域のみの探索で良好な解が得られない問題も存在する.

そこで,本研究では重要な温度領域が複数存在する問題を提案し,それを詳細に解析することで,そのような問題に適した温度スケジュールの考察を行った.その結果,複数の重要温度領域が存在する問題では,それらを高いものから順に重点的に探索することで良好な解が得られることがわかった.

本研究より,問題の構成によって適切な温度スケジュールが異なることが明らかになった.すなわち,問題の構成が明確にわかる問題では,効果的な温度スケジュールを決定することが可能である.

 

■ 質疑応答

本発表に対して,会場から4件の質問がありました.

1 Q スケールが異なる問題を組合せた問題の都市数は204都市ではないのか?
A 1000倍に拡大したeil51のある都市がスケールを拡大していないeil51*4となっています.すなわち,eil51*4で204都市,1000倍に拡大したeil51で50都市存在するので合計で254都市の問題となっています.
2 Q 重要温度領域と平均都市間距離について考察されてますが,都市の分散などから重要温度領域を決定できるのでは?
A おっしゃるとおりでして,今後十分に考察していかなくてはならないと思っております.
3 Q SAの温度はどのように決定されているのですが?
A 文献より最高温度は最大の改悪となる推移を50%の確率で受理される温度としてます.
4 Q スケールを100倍にしたら重要温度領域が100倍なるのは当たり前では?
A うまく答えられなかった.
三木先生の答え:言われてみれば当然かもしれませんが,これは現在の研究の最先端です.

■ 感 想

会場の札幌学院大学は札幌駅から電車で30分ほどの江別市(大麻駅)にありました.北海道の電車は基本的に冷房が効いていないため,雨が降ったり,人が多いと不快指数は非常に高くなります.学会当日は雨だったので車内は湿気がひどく会場へ行く前にかなり疲労してしまいました.札幌学院大学は比較的新しい建物で非常にきれいでした.発表を行った部屋は約20人が入る大きさでほぼ満席でした.

今回は初めての学会発表だったので,少し硬い発表になってしまいました.そのためか,質疑応答で,発表の前提となる部分に関して質問が出ました.次回からは聞き手を意識した,また臨機応変な発表を心がけたいです.

 

 

■ 謝 辞

今回の学会参加に向けて多くの御指導そして御協力をいただいきました,三木先生,廣安先生に深く感謝いたします.
多くのご指導,ご協力をいただいた,SAグループ,三木研究室の方々に感謝します.
また,学会参加に際して,三木先生より補助を受けましたことを感謝します.
また,学会中の食事等,多くの場面で補助をしていただいた三木先生,廣安先生に感謝します.