インターネット・テクノロジー

テクノロジーと常識について 内田樹の研究室

インターネット・テクノロジーは「こういうものを作り出して、こういうふうに運転すると、こういう結果が出るだろう」という射程の遠い見通しがあって構築されたものというよりは、「いろいろいじっていたら、こんなものができちゃったよ」という「瓢箪から駒」的な要素が濃いような気がする。

内田先生の実際に直面している事項についての考えはいつも鋭い。
#離れていることについてはちょといい加減だなあと思うこともあるけど。
インターネットなんて、軍事用に作られたわけで、たまたま一般に広まっていくわけだけど、なんの役にたつのか誰もさっぱりわからなかった。大学でも、ネットはひかれたけど、ずいぶんどんなことに使われるのかわからなかった。
Amazonだって、ずいぶん長い間、販売で黒字にすることができなくて、インターネットの寵児ともてはやされたけど、ほんとつぶれそうだったよな。
iPadだって何に使うのかわかってんのかね。僕はまだまだわからない。
だからおもしろいし、これからの製品なんだよな。
わけのわからんものを作って、10のうち1つでもヒットする。そんな時代だと思う。
だから、日本が今の時代に合わない気がする。これがその理由の一つだと思う。
シャープのガラパゴスはデジタル書籍を読む装置・家電だ。目的は文字通りシャープだ。だからだめなんだと思う。
大学の教育も目標があるようなことについて教える形態になっていると思う。
それで大丈夫かとも思う。
わけのわからんものを作って許容する。それを生み出す地の塩をつくるためにはどうすればよいのか。