なぜガラパゴス携帯ができてしまったのか

Life is beautifulでも池田信夫blogでもTBSのドラマの官僚達の夏を引き合いに出して,現在がそのような時代ではないことや,なぜ日本に危機感があるのかを説明しているのが面白い.良いドラマだったということだろう.
Life is beautifulでは7つの

なぜ高度成長期の自動車産業やテレビ産業の海外進出がうまく言ったのに、最近のパソコンやケータイ産業になるとさんざんなのか、という大きな疑問への答え

が提示されているのだが,それに加えて
8)持続的イノベーションと破壊的(もしくは新規の)イノベーションの創出方法の違い
9)情報系分野の持つ機械や電気・電子系分野の特殊性やカルチャーの理解の困難さ
があるのではないかと思う.
私が知っている官僚はテレビでイメージで作られつつあるような高飛車な感じや税金を搾取しているような感じはまったくない.それとは逆である.みなさん一生懸命,お国のために奉仕しているという感じだ.
それでも,中央集権的なやり方は持続的イノベーションは生み出すが,新規のイノベーションは創出できないのではないだろうか.新規のイノベーションを創出するためには,多様性の維持が必要になってくるからだ.僕は池田先生の言うような「戦艦大和的なスパコンは無駄」とは思わないが,同先生が言う「突然変異を生む制度設計が必要」だと強く思う.今のままでは,地方の大学や私立大学がこのようなプロジェクトに参加できる余地がない.
また,グーグルの強みが,検索の仕組みにあるとついつい思ってしまうのではなかろうか.最初のスタートアップはそうだろうが,現在のグーグルは違うだろう.iPhoneやiPodは日本の携帯やwalkmanの延長にあるものととらえてはいないだろうか.DVDの次のメディアに何がくるかを議論することが重要だとは思っていないだろうか.こういうところは,情報系分野の持つこれまでの分野との特異な点が理解できないために生じることなのではないだろうか.
一方で,自分自身,これらに対してカリキュラムの対応などが出来ていない.
よく考えて対応する必要がある.