今月の私の履歴書はジャズピアニストの山下洋輔だ。
やはり天才は小さな頃からその片鱗を見せておかなければならない、ちゅうか見えてしまうものなのだなあとか、もうすでにいろいろあるわけでこれからの展開が非常に楽しみ。
さて、現在は麻布中学から麻布高校までのお話。
それにしても、非常に多彩な先生がいらっしゃって、その先生方が非常に良い教育をされたことがわかるところがすばらしい。
先生の名前を憶えているところがすごいし、いろいろな教科の先生が、それぞれの個性をお持ちで、それぞれの教科を超えて生徒に人生について教育的な指導を与えているところがすばらしい。
そういう意味では、私の高校もひけをとらずにすばらしいと思うわけであるが、書きたいのは現在、やっていること。
今の日本における教育的環境は
1) 高等教育までが大衆化したこと
2) 子供の人数が劇的に減ったこと
3) ICT革命後のグローバルな競争に対応する必要があること
により大きく変わった。
ちゃんと教える前にシラバスを書き、採点基準も明確にし、教えるべきことを教えたかをチェックし、学生からもアンケートをとって情報収集して、授業もきちんと15回やって、試験もきちんとやりなさい、と指導される。
FDのメカニズムが入っているかということも大事だし、授業をやれと言われるわりには、学生を介護体験やインターンシップに行かせることも望まれている。
場所によっては、特定の歌を歌わなかったらこっぴどく怒られて仕事を取り上げられる高校も出てくるようだ。
山下洋輔をはぐくんだ高校、その先生方は非常にすばらしいし、そのようになりたいものだと強く思うけれども、現在、いろいろと議論され時間を費やしていることがそこにつながる強い気持ちがもてない。
じゃあどうすると言われても代替案がないのであるが(本当はあるけど)、いろいろと考えさせられる今月の私の履歴書。