第45回 同志社大学 理工学研究発表会

がけいはんなプラザで開催された.
特別講演は

  • 科学技術の成果をいかに活かすか 京セラ相談役・同志社大学客員フェロー・その他 西口 泰夫さん
  • JR福知山線事故の本質 同志社大学 山口栄一先生

であった.
非常に 非常に興味深い特別講演であった.
西口さんのお話はいろんな資料を見せていただいて,現在の企業での科学技術の開発やその取り扱いがどうなっているのかを詳しく説明いただいた.
私の持っている2つの持論の一つをまた思いを強くした.
日本はすべてのレベルで制度疲労している.暗澹たる気持ちになる.
さらに面倒なのは,幕末の頃と違って それを改革する情熱を持った人がいなくなっているというところ
山口先生の話は本当に強烈.
JR福知山線事故は,おこるべくして起こったという話.運転手の問題ではない.
事故が起こった場所のカーブの半径がもっと大きければ,起こらなかったということ.
どうしてそのチェックを技術者はしなかったのか,経営者は指示しなかったのか?
身につまされる.
そのようなことをチェックする技術をもった,気持ちをもった学生がきちんと教育できているのか.自分の教えた学生が 挨拶がきちんとできない,責任を自分でとれないというレベルから,設計やものづくりでの基本となるこのようなことができる学生を育てられているとはとうてい自信がない.
確かにJRの体質や問題は大きいと思うが,技術者,工学者,研究者を排出する大学に在籍するものとして,責任に一端はになっていることを山口先生は示していた.

JR福知山線事故の本質―企業の社会的責任を科学から捉える
JR福知山線事故の本質―企業の社会的責任を科学から捉える 山口 栄一

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