頭がよくなる知的生産の技術

頭がよくなる知的生産の技術
頭がよくなる知的生産の技術
中経出版 2010-03-10
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私の大学の教授 三木光範教授の新作.
普通の理系の先生にはこんなタイプの本 次から次へと書けないよな すばらしい.
タイトルの「頭がよくなる」というのがどこで出てくるのかは謎だが,専門の最適化とそれにまつわるむだの話などいろんな話題が盛りだくさん.
三木先生は,本当に引き出しの多い先生で,その引き出しの多さがこの本からよくわかると思う.
最初の方にでてくる最適化というのは,目的となる関数の値を最小にしたり最大にしたりするように問題を解決する方法のことである.
例えば,いろいろと勉強して,試験の点を100点にするようにしていくわけだな.
なんだけど,三木先生の口癖は,良い結果を出した学生には「よかったよ 130点!」とか「150点!」とかいうところで,100点が満点なところで,それ以上に点数があがることでこちらはうれしくなってしまう.
90点だと 「どこがわるかったんだろう?」と思うけれど.130点だったら,どこが+30点だったんだろうとプラス指向になる.
これは三木先生の大発明だし,人間にたいする最適化のあるべき姿だと思う.すなわち,常に評価は変わるし,最高点もどんどんかわるし,時間によってもかわるし,悪い点も良い評価になるわけだし,良いところを見つければどんどんよくなるし,無駄も無駄でなくなるし,楽しいことを考えれば楽しくなるし,前向きな評価を行えば前向きになるということだ.