短期大学化する大学、大学化する大学院

2012年度の就職活動が始まった。やれやれである。
今日も3年生が企業説明会があるので、授業を休ませてほしいという。
そのエクスキューズには、休むけれども点数は下げないでほしいといっているのである。やれやれである。
この学生が悪いのではない。3年の秋から就職活動が始まるのである。
もはや大学は2年間とちょっとしか勉強しないところになってしまった。昨日も図書館にいったが、何人も就職活動用の参考書を読んでいた。やれやれである。
大学院では、M1が就職活動である。ようするに大学院にいっても4年とちょっとしか時間がない。
大学は短期大学になり、大学院は大学になりさがっている。
文科省がどんなに質保証をとのたわまわっても、企業がそのように対応しているのだから、どうしようもない。
何故、企業では卒業後の空白があると採用の検討さえしてもらえなくなるのであろうか。
君がちゃんと実力をつけて能力を高めてからでも社会人になるのは遅くはないんだよと正面から言えない。
中身がなくても、それらしく明るく元気に振る舞えるほうが採用される要件としては高そうなのだから。
アメリカでもヨーロッパでも日本みたいなシステムになっていない。そして、学生の失業率は高い。
実はこのガラパゴス的な就職システムはすごく良いのかもしれない。
ただそれならば、大学は3年春でおわりにして卒業、大学院はM1で終了にしてもよいのかというと、それはいずれ日本が痛い目にあうんではないかいなと自分の中の何かが言っていて、どうしても抗いたいし、そうではないと言ってしまうのである。