同志社で仕事していたら,「おめー たかが関西の私立だろう」とあからさまに相手にしたくないオーラを出してくる人に時々お会いする.
権力をお持ちの方だけでなくて,企業の営業の方にもそういう方がいらっしゃるので,びっくりするときがある.
僕にもそういう一面があるだろう.自戒しなければならない.
学生時代に,梨元さんと定期的にお食事させてもらう機会があった.
テレビの向こう側の人に会うのは非常に緊張するし,何を話せばよいのかわからんし,ましてや芸能レポーターの先駆者である梨元さん,最初は勝手にべらべらしゃべって以上
終わりのような感じの方だろう,その体躯を全面に押し出す感じの威圧感のある感じのしゃべりをされる方なのだろうと勝手に思っていた.
しかし,まったくそんなところはなくて,本当に学生の私の話を真摯に 文字通り「真摯」に聞いてくださる方だった.
今から考えても,人の背景やポジションに左右されることなく,人の話を聞いてくれる人だった.
テレビでの突撃インタビューっぽいイメージは,テレビというメディアでの新しい仕事を確立した仕事を理解した上でのプロフェッショナルな仕事の結果だと僕は思う.
基本的に人の話を聴く天才だったのではないだろうか.
僕たちが結婚するときに,一風変わった披露宴に来ていただいて,我々に「突撃インタビュー」していただいた.
どれだけ会場が盛り上がって,僕たちがうれしかったことか.
参加してくれた僕たちの友人は,そのインタビューの裏に,高度な技術と,計算などない人間性を垣間見たと思う.
もう一度お会いしたかったなあと思っていたところの訃報.
残されたご家族もおつらいであろうが,本当に,ご冥福をお祈り申し上げます.