平成20年版 科学技術白書の目次が発表されました.
第1部は「国際的大競争の嵐を越える科学技術の在り方 」です.
問題は明らかですが,解決方法が不明.みながどうすればよいのか右往左往です.
根本的な問題は,我々をとりまく環境は大きく変化したのに,やり方を維持せざるおえないというところです.
道路の問題,政治の問題,選挙の問題,大学の問題,研究の問題 すべてすべて同じところから発生しているのではないかと感じます.
僕がもっている授業,研究室でもすべて英語にするべきなのかもしれません.でも,現在 属している学生,現在われわれがターゲットにしている学生のことを考えるのであれば,英語というよりももっと日本語であるとか数学であるとか,リテラシのレベルからやっていく必要があるし,彼らもそれを望んでいるように感じます.それらをドバーと変えることが根本的に変えるということなのかもしれません.
少なくとも,国際的大競争と言われているところに参戦するのか,もしくはガラパゴス化するのかを決めておく必要はあります.
融合情報学シンポジウム 分野横断データ中心科学シンポジウム
こんなシンポジウムが開催されていたことを教えてもらった.
科学のパラダイム・シフトがおころうとしています。それは、実験科学、理論科学、計算科学に次ぐ、第四の科学と言われるデータ中心科学(Data Centric-Science)です。
このフレーズおもしろいですね.
医療分野で言えば,データの利用と個人情報保護とはトレードオフがあるわけなので,その部分をきちんと処理できなければなりませんね.
米Google、医療記録管理サービス「Google Health」を一般公開
Internet Watch
電子カルテだけではもう古い.遅かれ早かれウェブ上での分散データベースの話になっていくと思われる.その際に,どんな生体情報をどのようなセキュリティで,どのような個人情報を保護しながらやっていくのかが重要になっていく.
取り残されないように追いついていける研究室にしたいものだ.
ガラパゴス化する日本
最近,あちこちでガラパゴス化する日本という話がされている.
google://ガラパゴス化 日本
先日,参加した学会でも昼食や懇親会で日本人はしゃべらない.
最初から懇親会に参加しない若手の日本の研究者もたくさんいる.
大学のカリキュラムについてもお話したのだが,ドイツ,オランダの多くの大学院は,英語で授業をしているようである.国外からの学生の獲得を競争している.中国からもたくさん学生が来ているが日本人はほとんどいないと言っていた.
カリキュラムもどんどんグローバル化が進んでいるようだが,そうすると,競争相手がアメリカやオーストラリアになってしまうのでつらいとも言っていた.
日本では,現在のお客さんを維持するためには,日本語を大切にしなければならない.先生も,学生も完全に授業を英語でやるレベルにはない.
かたや今英語にしたところで,香港,シンガポール,オーストラリアに勝てるのか...
ガラパゴス化はこうしていろんなところで進んでいるようである.
R プログラミング&グラフィックス
Rプログラミング&グラフィックス | |
高階知巳
九天社 2008-04-29 |
情報処理学会のMPS研究会でお世話になっている高階さんから献本いただきました.
ありがとうございました.
R言語(アールげんご)は、オープンソースでフリーソフトの統計解析向けプログラミング言語である。
Wikipedia
このところ統計処理をするならRてな感じでスタンダードになりつつあるオープンソースですね.
大学のPCにもインストールしてあるし.
やっぱりただ処理して図を描くだけでなくて,プログラミングできなければ使い物になりませんね.きちんと読んでないですが,そのプログラミングにフォーカスしてあるところがすばらしい.
RPyなんていうのもあってPythonとの連携もできるようだ.
第69回 数理モデル化と問題解決(MPS)研究会
第69回 数理モデル化と問題解決(MPS)研究会が京都・京大会館で開催された.
プログラム
毎回,毎回 いろいろな発表がある.
献立システムからグリッド,アルゴリズムまで多様 多数.
我々のグループからはM1の王くんが
DIRECT法の多目的最適化問題への拡張
王 路易、石田裕幸、廣安知之、 三木光範(同志社大)
という発表を行った.
DIRECTという最適化手法を多目的最適化に拡張したという内容.
大夫 緊張していたようだが,うまく発表していたと思う.
授業があったので,なくなく途中退席.
Workshop and Summer School on Evolutionary Computing Lecture Series by Pioneers
廣安は進化計算という分野のアルゴリズムを開発しているわけですが,それに関連した面白そうな企画
Workshop and Summer School on Evolutionary Computing Lecture Series by Pioneers
Pioneersというだけあって,おもろい講師陣
David B Fogel,
Ingo Rechenberg,
Hans-P. Schwefel,
John H Holland,
Kenneth DeJong
若手の研究者にとっては興味深いと思うけれども,Irlandであるのと英語がきつかなあ.
Webist 2008
現在,Webist2008というウェブ系の国際会議に参加しています.
http://www.webist.org/index.htm
まずは場所.
マデイラ島というポルトガルの島で開催されています.しかもこの島,ヨーロッパよりもアフリカに近い.ただでさえ,ポルトガルにはあまり行かないのに,そこからさらに2時間アフリカの方へ.なんと遠くまで来てしまったことでしょう.この島はリゾート地なわけですが,砂浜のあるリゾートビーチではなくて,1800メートルの山があり高低差による自然と,太陽と海の景色を楽しむ場所のようです.日本人的なちょこっと滞在してリゾートするような感じではなくて,わりとどっしりと構えて太陽と食事を楽しみ,ゴルフしたりトレッキングしたりするような場所だと感じた.
次に,初のウェブ系の学会.
学会のレベルにもよるのだけれどごちゃまぜな感じ.いろいろな研究が発表されていた.中でもエージェントやセマンティックな話がまだまだ多く,ヨーロッパではこんなところに関心があるのかなという認識だ.また,アプリケーションもそれほど豊富ではなくて,地図とGPSを組み合わせたようなサービスが多かった.まだまだこの分野 これからだな.ただ,自分にそれほど余裕がない.