論文リスト

論文リストを大幅に更新してアップしました.
業績のページ
もう何年もの課題でしたが,とりあえず.
次は,論文を探しやすくできるように,英語にも対応できるようにしたいと考えています.

辞表を出して次へ行け!

辞表を出して次へ行け!
辞表を出して次へ行け! 長野 慶太

大和書房 2008-09-20
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おすすめ平均 star
star不安な世の中、立ち止まって考える支援となる本

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献本御礼
非常に挑戦的なタイトルであるし,大学生には一件関係がなさそうだが,大学生にも非常にためになる部分があるのでそこを紹介しておこう.
まず,タイトルとはうらはらに,筆者がいいたいことの一つに「会社に入った最初の3年でできるだけ多くのことを学び取れ!」ということがある.散々,辞表を出した会社でいかに学んだか,いかにすばらしい人に出会ったのかの話が出てくる.逆に言えば,入った会社で,いかに学ぶのか,すばらしい人に会うかが人生の勝負であるということが著者の主張であろう.
学ぶことができなかった人,出会いの無かった人は,辞表を出してもしょうがないということだ.
日本では,どんなことが学べるのか,どんな人に会えるのかはほぼ運であろうから,会社員ちゅうのは大変な仕事だ.
次に,人生の設計をしようというのが筆者の主張.
収入,家族,資産管理,ライフワーク,友人,健康管理 の点からチェックしようと紹介している.
普段の仕事をつづけていると,なかなか自由にこれらを設計できない.実は会社に属しているとか属していないとかは関係がなくて,どれだけ,独立して日々,生活できるかがかぎであるというのが筆者の主張ではなかろうか.だから,辞表もだしてみないといけないのであろうし,ときどき,考え直してみなければならないのであろう.
本のタイトル,デザイン,書体とも本当に挑戦的な内容だが,内容については,大学生も非常にためになる知識が入っている本であるとも言える.

第18回設計工学・システム部門講演会

第18回設計工学・システム部門講演会が京都大学 京大会館で開催された.
実行委員なのになんの仕事もできず本当にもうしわけなく,2日目の特別講演と懇親会に参加させていただいた.
特別講演は
Topology Optimization: a 20 Year Perspective 』
講師 Alejandro Diaz 氏
(Professor, Mechanical Engineering
Department, Michigan State University)
だった.

20年ってどんな前やねん と思っていたら余裕で実体験だった.
年をとってるんだなあというのが最初の印象.
それから涙がでそうなほど感動した.
というのも1992年にオハイオで菊池先生のトポロジの話を最初に聞いたときの感動を思い出したからだ.設計というのは本当におもしろいなと感じて,設計の研究をやりたいと心から思った.
そのような研究ができたらなあと思うし,頑張らねばならない.

PPSN X

PPSN Xがドイツ ドルトムントで開催され,廣安が参加し,発表してきました.
PPSNはParallel Problem Solving From Natureの略で,2年に1度 ヨーロッパを中心に開催される進化計算系の学会です.進化計算関連の学会では,GECCOやCECとならぶ非常に重要な会議として位置づけられています.
採択率は30%~50%です.
廣安が発表したのは
Diversity Maintenance Mechanism for Multi-Objective Genetic Algorithms using Clustering and Network Inversion, Tomoyuki Hiroyasu, Kenji Kobayashi, Masashi Nishioka and Mitsunori Miki, Proceedings of 10th International Conference on Parallel Problem Solving from Nature 2008, pp.722-732, (2008)
で,多目的遺伝的アルゴリズムを使って,パレート解を求める場合に,探索点が少ない場合に,解の偏りが生じてしまいますが,本手法を使って改善しようというものです.
Springerのページ
PDF
実問題を強く意識したアルゴリズムの提案で,この春 修士を卒業した小林くんの大作です.

この学会の特徴は
– シングルセッション
– すべてポスター
で議論をつくそうというものです.すべての研究が十分よくわかる非常によい学会です.
相変わらず欧州ではESが強い感じですし,セルラーモデルも盛り上がっていました.
並列のモデルとしてはP2Pも非常にはやっていました.
ドイツには久しぶりに行きましたが相変わらず美しい国でした.
大阪府立大学の石渕先生,東京工業大学の小野先生には大変にお世話になりました.
次回は2010年,イタリアかポーランドです.

IEEE TV

IEEEはアメリカの電気・電子学会だが,そこで,
IEEE.tvというのが始まった.
やはりビデオの時代だが先取りしているところがすごい.
どの程度,コストがかかっているのであろうか.
また,こうなってくるとますます英語での情報へとかたよっていく.
英語がききとれないわれわれはつらいところだ.

movieの時代

うちの研究室ではISDLレポートなるものを公開しているが,博士課程の中尾くんが作成したレポート(ここ)の中の結果は,探索にしたがって結果が動く 動画になっている.
ウェブ上のレポートなんだし,こういうのもありだな.
もっともっといろんな形のレポートがあるのかもしれない.

IBM HPCフォーラム 2008

IBMの主催するHPCフォーラムに参加してきました.
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●開催日時 2008年9月11日(木曜日) 13時15分開会(受付開始:12時45分)
●会場 日本アイ・ビー・エム株式会社 箱崎事業所 201大教室
〒103-8510 東京都中央区日本橋箱崎町19-21
地図: http://www.ibm.com/jp/ibm/map/hakozaki.html
●参加対象 大学、研究機関、企業においてHPCをご担当もしくはHPCにご関心のある方
●定員 80名 (定員に達ししだい締め切らせていただきます)
●参加費 フォーラム、立食懇親会ともに無料
講演名と講演者
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■ 【基調講演】HPCを国力増強の基礎に—計算科学の人材育成への東京大学の試み
東京大学副学長 平尾公彦氏
■ HPCにおけるクラウド・コンピューティングの最新状況とIBMの戦略
IBM ソフトウェアグループ,Tivoli Common UI&RID, Director デニス・クアン
■ 計算化学における大規模シミュレーション事例
IBM アルマデン研究所 ジェド・ピテラ
■ 低炭素社会実現のためのマルチコア・テクノロジーと利用技術への挑戦
早稲田大学理工学術院基幹理工学部教授 笠原博徳氏
■【特別講演】科学技術のためのペタスケール・コンピューティング: Blue Watersの課題とチャンス
Blue Waters Petascale Computing Project Deputy Director and
co-Principal Investigatorおよび NCSA’s Deputy Director, イリノイ大学
ロバート・ペニントン博士
■ システムズ・バイオロジーのモデリングとBlue Geneによるシミュレーション
IBM T.J. ワトソン・リサーチ・センター グスタボ・ストロビッツキー
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まずの感想はIBMは懐が深い.深すぎるということです.
マシンやソフトを作っているだけでなくて,その上のサービス,研究も平行してやっています.
次の時代も見据えているし.
あと,アメリカのNSFやらなんやらは,次の5年,10年のプランがしっかりしていてびっくりします.日本もそろそろそういう部門をきちんとしなければならいのではないかと強く感じました.
また,NSFの予算の5%位は かならず教育につぎこまないといけないのだそうです.
HPCの教育をどうするのか,ここがしっかりしていなければどうにもならないですね.

イノベーション創出のためのシステム・情報技術

計測自動制御学会では特集号が企画されているようだ.そのタイトルが

-イノベーション創出のためのシステム・情報技術-

なかなか刺激的.
サブテーマとして
● 大規模・複雑システムのためのシステム技術
● 学習・適応・進化などシステムの高度知能化技術
● 生体を理解し、医療を支える技術、ライフサイエンス技術
● 分散性に基づいたシステムの知能化技術とその応用
● ニューラルネットワークの理論と応用および計算知能
● 離散事象システムのモデル化・解析・制御・検証
● ヒューマンマシンシステムの複雑性とその克服
● 身体・脳・環境の相互作用に基づく知能発現の解明とその応用
● 次世代のシステム知を拓く革新的計算技術
などがあげられている.
革新的計算技術とか分散性に基づいたシステムの知能化っておもしろそう.

計算のパラダイム

これからCPUのコアがどんどん増えていくかと思うが,それだけではなくて,コアの種類が複数に,すなわちヘテロな環境になっていくものと考えられる.
ある処理をするだけのコアってのものでてくるだろう.
コア軍団を管理するコアってのもめずらしくなくなるだろう.
そうなるといままでやってたような計算だけではなくて,並列やら分散処理をもっとうまくやってくれる計算の方法が必要となる.
これまではMPIと呼ばれるメッセージパッシングやらスレッドでの処理が並列処理のやり方がでは一般的だったんだが,それよりももっとうまくやる必要があるだろう.
まあ そうはいってもそれは開発者側の話であって,ユーザーは使えればよいということになる.
ユーザーにもっとも関係するところはOSなわけで,このドラスティックなハードウエアの環境の変化に対応できるOSが必要だし,あればユーザーは非常に便利だろう.
それができるのがマイクロソフトではなかろうか.
体力にものをいわせて,マルチ・メニー・ヘテロな環境に適したXPの開発とかおもしろくなかろうか.
そして,金を一般ユーザーからとるのもやめて,広告かサービスからとるのはどうだろうか.
いろいろなAPIを用意しておいて,そのAPIをプログラム開発の会社やらサービスを提供している会社やらに有償で公開するのはどうであろう.
そうすれば,ユーザーはOSは無料で利用できて,マイクロソフトはグーグルなどからもお金を徴収することができる.
注意すべきことは,server系のOSはいままで通りの料金体系でよいということと,できればマイクロソフトがOSとアプリケーションとを分離した会社にできればというこであろう.

第48回超並列計算研究会

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もう何度も告知させていただきましたが,第48回 超並列計算研究会を開催しました.
予想以上に多くの方に参加していただきました.部屋が狭くてすみません.
しかしながら非常に多くのことが学べるよい研究会となりました.
一見,ばらばらな内容な企画でしたが,実は統一感がある発表となり,企画させていただいた方もちょっとびっくりしています.
ずばりHPCも新たな時代に突入しています.
ハードウエアは明らかにヘテロな環境です.いろいろな役割をするいろいろなCPU,コアがこれからますますでてくることでしょう.さらに,それらをうまく利用する環境がもう必須です.
今年ペタを超えたロードランナーは3つのアーキテクチャからなっていて,3つのコンパイラを駆使しなければ性能が出ません.ちょっと異常ですよね.ユーザー側からは自由度が増したという説明でしたが,めんどくさがりなユーザーは使うのが不可能ですね.それをどうやってサポートしていくかが今後の鍵でしょう.今回の発表にもあった,一つのことしかできないCPUやコアを用意するというのも一つの解決方法かもしれません.
 後,鯉渕先生に非常に楽しい,VLAN技術を使ったルータの説明をしてもらいました.共同研究をしていますが,そうだったのねと初めてわかるところもありました.
講演者のみなさま,ご参加いただいたみなさまありがとうございました.

第48回 超並列計算研究会

先日 お知らせしたように明日 東京田町にて第48回 超並列計算研究会を開催します.
お話も楽しみですが,久しぶりにお会いできる参加者もいらしてなかなか楽しみです.
心配なのは部屋に入りきるか?ということなんですけど.
あと,18:00ごろは田町でグダグダしているはずです.
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13:00 – 13:05 タイトル:オープニング発表者:廣安 知之(同志社大学)
13:05 – 13:55 タイトル:Roadrunner – ペタ・スケール・コンピューティングへの道
発表者: 佐貫 俊幸 (日本アイ・ビー・エム株式会社 大和研究所)
13:55 – 14:25 タイトル:CELL搭載BLADEサーバ QS22 発表者: 松尾 直樹(日本IBM)
14:40 – 15:05 タイトル:Tensol Processor のインプリメント  発表者:福井義成(統計数理研究所客員教授)
15:05 – 15:35 タイトル:Ethernetを用いたPCクラスタにおけるVLANを用いた最短経路構築法 発表者:鯉渕 道紘 (国立情報学研究所)
15:35 -15:55 タイトル:Windows HPC Serverの最新情報 発表者:吉田圭二 (マイクロソフト)
15:55 – 16:00 タイトル:クロージング

google Chrome 2nd impression

gearsに対応したサイトって何があるんだろうか?
とりあえず自分で使っているのは remeber the milk
やっと理解できてきたかも.
これMozillaのPrismのぱくりですね.
ブラウザーをエンジンとしてアプリケーションができちゃうってやつですね.
Prismの場合は,ネットにつながってないと役に立たなかったのですが,今回は,gearがあるので,ネットにつながってなくてもシームレスにつなげられるわけだな.
ちょっとRTMの認証のところがうまくいかなかったけど,これは使える.
RTMはこれからはchromeオンリでの利用決定.
gmailがgearに対応したらやばいことになりそうだな.
あと 個人的にはMTとevernoteがgearに対応することを切に希望!

これはすごいかもしれない

最初にグリッドに出会ったときに,その頃いわれていたグリッド計算よりもサービス連携についての未来に漠然と将来を感じた.
昨年度 卒業した下坂くんはそんなサービス連携のテーマを博士論文にしてもらった.
残念ながら,情報処理学会のACSでは,論文が落とされまくりようやくMPSでのシステム論文として日の目を見ることとなった.
そして,Ubiquity
このページがなんだか未来を予感させますね.すごい.
どうして気がつかなかったんだろう.
これからますますサービスが増え,サービスを探してマッシュアップできまくる世の中になるような気がする.計算もデータも僕たちが考えられないくらいのものを使えるようになる.
今はまだマッシュアップのところをスクリプトで書いてやらないといけないのだが,サービスを探してブロックのようにつなげるだけで新しい 驚くべきサービスができるはずだ.
その向こう側のサービスが,こちら側のアプリケーションに影響を与えて変化して,もう何がなんだかわからなくなる.
あー すごすぎる.