ローラの炎

ローラの炎 ローラの炎
長野 慶太

日本経済新聞出版社 2014-02-18
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献本御礼
タイトルが地味な感じだが、サスペンス&読書好きな人であれば引き込まれて一気に読める作品間違いなしだ。
 最初にネガティブなことを記そう。2点記す。この本を手にしたときに、大作過ぎて分厚い。本を読むことに慣れていない人だと読んでやろうというモチベーションが少し高く必要な分厚さだ。それから、話がディープで深い。ネイティブアメリカンのお話から、人の血とは何か、故郷が人生に与える影響までの話を含んでいるだけでなくて、アメリカにおける裁判のフィクションとしても深い。本作品でも二転三転するストーリー展開だが、シンプルな展開でないために、単純なストーリーを好む読者には難しいであろう。
 一方で、本作品は、著者の特性が色濃く出ている。この作品はこの著者にしか書けない。絶対にだ。ネイティブアメリカンの話だけならばアメリカ人にもアメリカに住んでいる人であれば書けるであろう。しかしながら、それが日本とつながることで難しくなる。さらに、裁判の詳細な手続き、そこに基づく反転プロット。そこまでくるとこの著者にしかできない。さらに、この著者はロマンチストなので、そこも本作品におもしろい色づけをしている。最後のシーンなんて、本当に著者のロマンチシズムが満載されている。
 いずれにしてもこの作品は、本好きには読み応えのある一冊ではなかろうか。途中からどきどきすること間違いなしだ。本作品で、著者は一つ別のステージにたどり着いたのではないかと感じる作品である。

ひき逃げする車

飲酒もしくは脱法ハープ&ひき逃げが非常に多く感じる。
どうしたものか。

13日午後4時半ごろ、北海道小樽市の海水浴場「おたるドリームビーチ」近くの同市銭函3丁目の市道で、女性4人が車にひかれて倒れているのが見つかり、うち3人が搬送先の札幌市内の病院で死亡が確認された。

西日本新聞
前回

脱法ハーブではねる車

またまたひどい事件だ。
女性1人が死亡し、7人が重軽傷。
しかも、運転した容疑者が運転の記憶がない。
前回
池袋事故:「脱法ハーブ吸った直後に運転した」供述
毎日新聞 

 24日午後7時55分ごろ、東京都豊島区西池袋1のJR池袋駅西口近くの路上で、歩道にRV(レジャー用多目的車)が突っ込み歩行者を次々とはねた。警視庁池袋署によると、20〜30代の男女7人が巻き込まれ、うち20代の女性が死亡、男女3人が重傷を負い、残りの男女3人が軽傷を負った。同署は運転していた飲食店経営、名倉佳司(なぐら・けいじ)容疑者(37)=埼玉県吉川市高久1=を自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)容疑で現行犯逮捕した。

高校生をはさむトラック

21日午前、東京・葛飾区で自転車に乗っていた男子高校生が、トラック2台の事故に巻き込まれて、トラックと電柱にはさまれ死亡しました。
 21日午前10時半ごろ、葛飾区金町の交差点で、46歳の男性が運転するトラックが左折しようとした際、前から走って来た自転車に気づいて停止しましたが、後ろから走ってきた別のトラックに追突され、そのはずみで前に押し出され、自転車と接触しました。

TBS NEWS
高校生に気づいて停止、後ろからトラックに追突されて事故。
運転手、高校生、ご家族 どなたにもいたたまれない事故です。
前回

機械がヒトを脅かすとき

人工知能を取り扱った映画『トランセンデンス』が公開間近である。

『トランセンデンス』(原題: Transcendence)は、ウォーリー・フィスター監督、ジャック・パグレン脚本による2014年のイギリス・中国・アメリカ合衆国のSFスリラー映画である。人工知能と化した科学者の姿を通して、行き過ぎたテクノロジーがもたらす危機を描いている。

Wikipedia
映画とは別に、機械がヒトの生活を脅かすという点で議論も最近行われている。
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海外に行って思うこと

高度成長期の頃にアメリカやヨーロッパに行ったならば、やはり欧米の進み具合にびっくりしたり文化の熟成におどろいたりで、早く日本もあのレベルに追いつかなければならない、いつかは欧米で活躍したいいと胸を高まらせる若者も多かっただろう。僕もそうだ。欧米だけでなくて、いろんな文化に触れたり新しいことを知ることに非常に気持ちがそそられる。そんなタイプの人にはっぱをかけるのは簡単で海外を見せれば、いつかは自分もという気になるし日本を出ていってやろうという気になる。
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児童に突っ込む車

「軽乗用車突っ込む 児童など7人けが」

調べに対して「目がちかちかして、ぶつかるまで子どもたちの列に気付かなかった」などと供述しているということです。
警察は、詳しい事故の状況を調べています。

NHK News
子供がいくら気をつけてもつっこんでくる。
前回

道案内

学生が、がある場所で清掃の仕事をしていたのだそうだが、よく道を聞かれるのだそうだ。本業は清掃だが、道を聞かれてそれに答える。仕事の一部となる。おもしろい。そしたら、本屋さんでもそんなことがあるのだそうだ。わざわざ、本を買うのではなくて、道だけを聞きに立ち寄るお客(?)がいるのだそうだ。おもしろい。
道案内、人を導くことはなかなかに難しい。2点
その1:道を教える技術がありそうだが、実は理解においては相手のリテラシーに非常に頼ってしまう。道に迷ってしまう人って、実は準備が足りない人が多いらしい。まず地図をもってないのだそうだ。道に迷う準備をしていると言っても過言ではない。もしくは、道に迷うことを是としている。相手が地図が読めない人だったら大変だ。方向音痴でも大変だ。道を聞かれたら瞬時に相手が何の能力が足りないからたどり着けないのかを知る必要があるのだろう。となると実は道案内ってのは、相手を知るところから始まるのか。
その2:フィードバックが多くの場合ない。特にだめだったときのフィードバックが得られない。どういうことかというと、道を教えても、目的の場所にたどり着けない場合が多々あると思うのだが、そういう場合には、目的にたどり着けなかった事実と情報が教えた側にフィードバックされない。フィードバックされないので、確実に目的にたどりつくようにする技術がはぐくまれない。
まことにもって、道を教える、人を導くのは難しい作業だ。
ちなみに、道を聞かれやすい人がいるらしい。制服を着ていなくても道を聞かれる。道を教えてくれそうなオーラがでているのであろうな。

トルコ炭鉱事故の犠牲者270人超え史上最悪に

 ソマ・クムル社の炭鉱で13日に起きた爆発事故での死者は274人となった。ユルドゥズ・エネルギー天然資源相は、ほとんどの労働者は一酸化炭素中毒で死亡したと述べた。
 救助隊は地下に閉じ込められた数百人の救出に全力を挙げている。ユルドゥズ氏によると、事故直後には787人が閉じ込められたが、約450人が助け出された。80人がけがをしたが重傷者はいないという。

WSJ
悲惨な事故である。
前回の炭鉱事故の記事

【つぶやきメモ】振動解析やらスパースモデリングやら1Dアナリシスやら

  「振動モード解析実用入門-実習付き-」という講習会をやられるようだ。
頭が下がる。
振動モードなど私が学生だったころからずっとある。それだけコア技術だということだ。
最近、スパースモデリングという概念に感化をうけた。
無理矢理やると1Dアナリシスにもなるようなぼんやりとした感じ。
なんだか最近、昔からやっていたことが徐々に1つに収束しそうな気がしていて、なにやらどきどきしている。
話し相手がいないんだけど。

伝えること

若者が「伝え方が9割 」という本の感想を教えてくれました。
amazonとかで検索してみると、~が9割とか、~の9割はとか、9割の~とかたくさんあるんですね。よく考えてみると全体が何なのかがわかりませんけども。9割と言われると訴求力があるんでしょううね。
彼の感想を聞いてみると、他の啓発本からのノウハウもたくさん入っているようでした。例えば、7つの習慣のwin-winの話も入っているようでした。いろんなところで必要なアイテムですものね。それならば、まず7つの習慣を読む必要があるように思いますが、彼は読んでないとのことでした。
それから、win-winというと、winの意味がごまかしのようなことを含んでいると誤解している若者もいたことが意外でした。すなわち、おべんちゃらを言って契約をとるというようなことです。こちらも契約が取れるし、相手も気持ち良くなれるというのがwin-winらしいですけど、ちょっと違いますね。実際の結果とは違うけれどもわかりやすくするために別の図を使ったという話がありました。相手も理解してもらった、こちらもうまく伝えられたというのがwin-winだと思ったのかもしれません。難しいです。
伝えたいことがあるのか?それはどんな気持ちなのか?というのが、重要ではないでしょうか。よく、伝えたいのではなくて、口から言葉を発したいだけというのもよくあります。相手がだれだろうとも同じ話をし、タイミングも状況も環境も関係なく話をする場合もあります。それは伝えたいのではないですね。どんな気持ちなのかも大事です。うれしさを共有したいのか、相手の心配を減らしたいのか、謝罪したいのかなどなど。いずれにしても相手がいることが重要ですね。相手の気持ちが共有されていなくてただ宣言になっている場合も多く見受けられます。

将来の目標は?

なんだかすぐに将来の目標は?とかどこに進学するか目標を設定しなければならないとおじさんは聞いちゃうのだが、中高生に将来の目標を求めることは適切でないと思っています。
高校一年生は、大学進学まで3年間。大学卒業まで4年間。これから高度な知識獲得が生涯年収の向上や危機対応能力の向上、幸せにつながるでしょうからそうなると大学院、博士課程でさらに5年間。ようやくスタートにたつのが12年間です。博士課程中にスタートアップするとして約10年間があります。10年前を振り返ってみましょう。クラウドもfacebookもスマフォもないときに2014年に何になるかを考える意味があるでしょうか。どちらかと言えば、10年後には今は作られていない分野を切り開いてもらいたものです。
では、何が大切か。
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情報処理社会が非同期に働くことを可能にし強制する

情報処理社会が非同期に働くことを可能にし強制する
Slashdotに「金持ちはより長時間労働する」という記事が紹介されています。元ネタはThe Economistの記事だそうです。このSlashdotの記事では、知的な業務自体が報酬となっている可能性があることと雇用の見通しが悪化していることが余暇の時間を大きく見せている可能性があることを指摘しています。
池田信夫さんはこのところblogで労働時間のことを書かれています。
これまでは、組織に縛られた時間を過ごすことが必須だったが、これからはICTがすすんで非同期に仕事ができるようになると主張しています。
組織側から押し付けられた仕事をそのまま「ブラックだよね」と片付けていると置いてけぼりをくうのである。水曜日や土日に飲んだくれて消費しているのは古い。できるやつは、そこで知識を身に着けて次のステップに進み、違うフェーズで稼いでいるのである。
上記のような人たちの足をひっぱるのか成長するかが日本の成長のカギである。上記のような人たちを応援すると、多くのイノベーションが生まれる。その一方で、自律的でない人、複数の処理を同時に行えない人、非同期に働くことができない人、こういう人との差が拡大する。どうするのか。
と、昨日、非同期に働き始めた元気な方から元気をもらいながら考えました。
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