【速報】第3回 同志社大学先端医工学研究センターシンポジウム

第三回 同志社大学先端医工学研究所センターシンポジウムが、
2016年3月4日(金) 13:00-18:00
同志社大学今出川キャンパス 良心館
にて開催されました。

学会参加報告書

 報告者氏名 後藤優大
発表論文タイトル 生体内角膜内皮細胞の状態評価
発表論文英タイトル State evaluation of in vivo corneal endothelial cells
著者 後藤優大,奥村直毅,小泉範子,廣安知之,日和悟
主催 同志社大学先端医工学研究センター
講演会名 同志社大学先端医工学研究センターシンポジウム
会場 同志社大学今出川キャンパス 良心館
開催日程 2016/3/4

 
 

  1. 講演会の詳細

2016/3/4に同志社大学先端医工学研究センター主催のシンポジウムに参加しました.このシンポジウムは角膜の再生医療に携わっている先生方,特許法律事務所や再生医療等製品の審査についての講演がありました.
本研究室からは,廣安先生後藤とM1の石田直也の三人で参加し,私と石田はポスターでの発表を行いました.
 

  1. 研究発表
    • 発表概要

今回のシンポジウムでは,先生方の講演の合間に1時間のポスターセッションで発表を致しました.
本発表では,生体内の角膜内皮細胞の状態評価において動画から画像を取得し、ボケ画像と焦点合焦の識別。その後、画像を連結さして状態評価を行うところまで発表を行った。角膜内皮細胞の全体を撮像し評価できる点を非常に評価された.
 
 
 

  • 質疑応答

今回の講演発表では,以下のような質疑,提案を受けました.
 
・質問内容
D-yafooはどのようになっているのか
回答:二値化フィルタを組み合わせている
 
このシステムをマイクロスコープに組み込めるのか?
ソフトウェアを作っていれたら組み込めます
 
細胞領域分割の精度はどのくらいか?
それはまだ検討していません。これから検討していきます。
 

  • 感想

二度目の小泉先生の発表会のポスター発表ということもあり,今年は緊張せずに発表できた。システム系の人がいなくて、生体系の人に詳しく説明するのはなかなか難しかった.自分の伝えたいことを相手にわかりやすく説明する必要があると感じることができた。その課題を解決していくと共に研究をどんどん進めていき誰からも面白いと言ってもらえるような研究にしていきたいと感じた。
 

  1. 聴講

今回の講演会では,下記の2件の発表を聴講しました.
 

発表タイトル       : 薬物治療開発を目指したFachs角膜内皮ジストロフィの病態解明著者                  : 奥村直毅
セッション名       : 難治性角膜疾患の病態解明と治療薬の開発
Abstruct            :

奥村先生の発表を初めて聞いた。角膜内皮再生医療について自分が知らないことがどんどん出てきて有意義な発表であった。点眼の角膜内皮再生医療で点眼後患者を下に向かせる等、再生医療の詳細な手順を具体的に学ぶ事ができた。
 

発表タイトル       :アカデミアの知的財産~出口戦略の成功に向けて~著者                  :石川冬木
セッション名       :難治性角膜疾患の病態解明と治療薬の開発
Abstruct            :

この発表では特許のあり方や、どのように特許を取ることで他社に権利を侵害されないかの講義であった.普段研究だけをしていてはわからない開発や研究の権利を守るという切り口からご講演されていて新鮮な発表であった。研究者として自分の研究を守ると共に、相手の研究を侵害してはいけないと感じた。
 
学会参加報告書

 
報告者氏名
 
石田直也
発表論文タイトル 培養角膜内皮細胞画像における品質指標抽出
発表論文英タイトル Evaluation of quality indicator by image of corneal endothelial cells
著者 石田直也,後藤優大,奥村直毅,小泉範子,廣安知之,日和悟
主催 同志社大学先端医工学研究センター
講演会名 同志社大学先端医工学研究センターシンポジウム
会場 同志社大学今出川キャンパス 良心館
開催日程 2016/3/4

 
 

  1. 講演会の詳細

2016/3/4に同志社大学先端医工学研究センター主催のシンポジウムに参加致しました.このシンポジウムは主に,角膜の再生医療に携わっている先生方,学生が参加し,これまでの足跡,最新の研究成果について報告がされました.同志社大学先端医工学研究センター長である小泉先生による最新の角膜についての講演だけでなく,特許法律事務所の駒谷先生による知財戦略についてや,PMDAの許斐先生による再生医療等製品の審査についての講演がありました.
本研究室からは,廣安先生と私,M1の後藤の三人で参加し,私と後藤はポスターでの発表を行いました.また,角膜の再生医療について研究している方々が多い中,角膜の画像診断システムを作成するようなエンジニア系の参加者は私たちのみでした.
 

  1. 研究発表
    • 発表概要

今回のシンポジウムでは,先生方の講演の合間に1時間のポスターセッションで発表を致しました.
本発表では,培養角膜内皮細胞の画像を用いた評価システムの作成を目標とし,小泉先生,奥村先生との議論で得られた,より臨床的な品質指標の定義を用いた品質指標の抽出に成功した事,またその精度について発表を行いました.
 
 
 

  • 質疑応答

今回の講演発表では,以下のような質疑,提案を受けました.
 
・質問内容
同志社大学の森田教授よりシステムの精度について,密度のみでシステムの精度の評価を行っているが,それだけでシステムの有用性を謳っていいのか.という質問を頂きました.
それについては,小泉先生,奥村先生との議論で,細胞密度の精度があっていれば,システムとしては実用的であるという話をした上で,エンジニアとしては実際に3つの品質指標を統合した評価手法も考えるべきであるという回答を致しました.
 

  • 感想

初めてのポスター発表ということもあり,どのように発表を行えばいいのか不安な部分がありました.しかし,口頭発表と同様に丁寧に話すこと,角膜の研究をしている方が多いので,画像処理についての専門的知識が無くてもわかるように説明することで傾聴してくださった方からシステムについてお褒めの言葉を頂くことができ,大変嬉しく思いました.
ポスター発表では,理学・工学の研究分野の違いはありますが同じ角膜の研究をしている方々の発表を直に聞くことができました.また,発表する際には事前に用意しておいた資料も多いに活用して説明することができ,満足する発表ができたと思っています.課題としては,発表練習不足を感じたため,何を伝えたいのかをより明確にして臨む必要があったと考えています.
 

  1. 聴講

今回の講演会では,下記の2件の発表を聴講しました.
 

発表タイトル       : 実用化を目指した培養角膜内皮細胞移植の開発
著者                  : 小泉範子
セッション名       : 医工連系・産学連携による角膜再生医療の開発と産業化の推進
Abstruct            :

この研究を始めてから,日ごろお世話になっている小泉先生の講演を拝聴したことはなかったため,実際に聞くことができ嬉しく思いました.内容は,角膜の再生医療の歴史,進捗であり,今まで完璧には理解できていなかった,目薬による角膜内皮細胞の再生と,培養角膜内皮細胞移植術の違いについて確認することができました.また,角膜の再生医療についてだけでなく,製品化に向けて保存や輸送をどのようにするのか,品質をどのように保障するかについても技術開発が行われていることを知りました.
 

発表タイトル       :弱いストレスが惹起するもの:細胞老化とホルミーシス
著者                  :石川冬木
セッション名       : 難治性角膜疾患の病態解明と治療薬の開発
Abstruct            :

京都大学大学院で細胞周期学という分野で研究をされている石川先生は,細胞老化とホルミーシスについて講演をしていただけました.生物だけでなく,生物の細胞もストレスを受けており,非致死量のストレスが与えられると細胞も老化するということ.また,細胞老化の特徴は,細胞の増殖を止めることであり,この条件を満たすには増殖細胞であることが今まで考えられていましたが,増殖細胞でない細胞でも細胞老化が発見されていることが発表されました.
ストレスに対して強くなるには,ホルメーシがいいとされています.ホルメーシスというのは,弱いストレスに暴露することで,個体生存に有利な結果をもたらすことです.つまり,小さなストレスは悪いものではなく,いいものであることが分かり,日常での小さな負荷に苛立つのではなく,自分を強くするものであると捉え,ひた向きに精進していきたいです.