日本心理学会第82回大会

2018年9月25日(火)~25日(木)にかけて,仙台で日本心理学会第82回大会が開催されました.本研究室からは日和が講演しました.
参加したセッションは公募シンポジウム「Well-being Computingに向けて」で,当研究室でもおなじみ,NTT CS研の渡邊 淳司さんらの企画です.
心理学会の大会は初参加だったのでシステムを知らなかったのですが,この学会では公募シンポジウムが数多く並列運営されており,登壇者は企画者が指名・招待して,いわば「ミニシンポジウム」を行うというものでした.もちろん一般講演もありますが,これはポスターセッションで行われ,学生の講演が多かったように思いました.
公募シンポジウム「Well-being Computingに向けて」では,well-beingとテクノロジーに関わるトピックについて実験やケーススタディを共有し,ウェルビーイングの科学的研究を進める上で考慮すべき事項について参加者で議論することを目的としていました.
日和はこのシンポジウムで,事例紹介として,以下の発表題目で講演しました.
 

  • 「マインドフルネスを見える化する〜脳機能情報に基づく瞑想状態のモニタリング〜」

    日和 悟,廣安 知之


セッションでは4名の講演の後,企画者と講演者,聴講者全体でディスカッションすることになりました.聴講者は少なかったように思いますが,関係者中心に密度の高い議論ができたように思います.
会場から出た質問から類推するに,Computingというと基礎研究というよりは応用に近いイメージなのだろうなと感じます.
瞑想状態がモニタリングできたらどのようにwell-beingをpromoteできるのか,どういった形で世の中に普及していくのか,そろそろ出口を考えねばならないと思いつつも,もうしばらく基礎固めに時間がかかりそうです.
さて,「研究者は自分にないものを求める」というような話を耳にしたことがありますが,このセッションの参加者はwell-beingを研究しつつ,研究している人もwell-beingな印象を受けました(もちろん私も).まずはそれが大事でしょう.ほんとに.みな温かい,良い人たちです.
実は,今学会の前に東京でラファエル・カルボ教授の来日講演に聴講参加し,翌日早朝 仙台に移動,さらに仙台で講演が終わったら帰阪して次の日は講義と学内シンポジウム,というハードスケジュールでしたが,仙台ではセッションでの議論に加えて,牛タンとずんだ餅,日高見(ひたかみ.愛すべき辛口の地酒)も味わい,さらにwell-beingを高めて仙台を後にしたのでありました.


【文責:日和 悟】