2013年度人工知能学会 全国大会は 2013年6月4日~7日の日程で富山市(富山国際会議場他)で開催されました。
研究室からは
- 脳血流時系列データの 類似部分抽出、および神経活動の時 間 的遷移同定法の提案と検討 福島亜 梨花,廣安知之横内久猛 梨花,廣安知之横内久猛 梨花,廣安知之横内久猛 梨花,廣安知之横内久猛
- リアルタイムfMRI によ る対話型最適化システムの検討 田 中 美里,山本 美里,山本 詩子,三木 詩子,三木 光範,廣安 光範,廣安 知之
の2件が発表されました。
また、廣安は「知識の利用と共有 -2」で座長を行いました。
富山は美しい街ですね。
思ったよりも新しいたてものも多く、市電も興味をそそりました。
学会終了後、称名滝というところに観光にいったのですが、すごい滝でした。
落差日本一の350mを誇る大瀑布。
なのだそうです。
学会参加報告書
報告者氏名 | 田中美里 |
発表論文タイトル | リアルタイムfMRIによる対話型最適化システムの検討 |
発表論文英タイトル | Discussion of interactive optimization system in Real-time fMRI |
著者 | 田中美里,山本詩子,廣安知之,三木光範 |
主催 | 人工知能学会 |
講演会名 | 2013年度人工知能学会 (第27回) |
会場 | 富山県富山市富山国際会議場 ほか |
開催日程 | 2013/6/4-2013/6/7 |
1. 講演会の詳細
2013/6/4から2013/6/7にかけて,富山県富山市で開催されました人工知能学会第27回全国大会に参加致しました.本研究室からは私以外にM2の福島が参加し,最終日には廣安先生も評者として参加されました.本大会はAI技術に関連する多くのテーマを扱っており,理論分野から機械学習,自然言語処理,画像処理,また近年ではWebデータなどに代表されるビッグデータの処理や,それらのデータフォーマットに関する研究など多様なテーマを扱う非常に幅広い学会となっております.そのため発表件数も800件と非常に多く,参加者数に至っては,のべ1000人を超える大規模な大会となっており,多数のセッションがパラレルに開催され,見て回るのが大変でした.一部の会場は地元市民へも公開され,囲碁プログラムと棋士との対戦などが注目を集めておりました.大会参加者以外の懇親会も商店街の一区画を貸し切って行われるなど,非常に活気のある大会でした.
2. 研究発表
2.1. 発表概要
私は6日の午後のオーガナイズドセッション「脳科学とAI」に参加致しました.15分の講演と,5分の質疑が割り当てられていました.今回の発表は対話型遺伝的アルゴリズムに生体情報を使うことを最終目標として,その予備検討の内容での発表となっております.以下に抄録を記載致します.
In this research it is discussed that how to employ human biological signals, especially functional information of brain, as evaluation values of candidate solutions and what kind of system should be developed in interactive genetic algorithms. To perform this goal, in this paper, an experiment was performed in order to examine rela- tionship between experimental participants’ brain activation measured by fMRI (functional Magnetic Resonance Imaging) and evaluation values based on their preferences when picture images of foods were shown. The brain activation patterns were extracted from brain regions where we observed highly significant activations at the time of presentation. Then, they were classified into preference or unpreference patterns. The accuracy rates were higher than a chance level in all the participants. |
2.2. 質疑応答
今回の講演発表では,以下のような質疑を受けました.
・見かけがダイレクトに嗜好に影響するものを選択するべきでは??
和歌山大学の曽我先生より頂いた質問です.これについてはデザインで既に実験済みであること,あまり良好な結果が得られなかったことをご説明し,先行研究に多い食品を選択したことを述べました.続けて,食品を事前に味見させた方が良いのでは,というご指摘も頂きました.これについては今後検討していきたいと考えております.
・評価だけでなく,脳活動は過去の評価に惑わされないのか?
・うそ発見器的なものではよいと思うが,うそをつく必要はこの実験にはないので,そこまでfMRIが効果的なのか?
名古屋大学の吉川先生から頂いた質問です.前者については,少なくとも評価を手作業で行う場合は,短期記憶に残っている類似した別の候補への評価値が影響してくることを説明した上で,少なくともそのノイズを消去できる旨をご説明しました.
また,後者については,嘘を付く,付かないのようなシチュエーションでなく,被験者自身がはっきりと表現できない好みの評価を読み取ることが目的であると説明致しました.
・視線を計測して関心度を図るのは?
産業総合研究所の一杉先生から頂いた質問です.上手く答えられない質問でした.研究室で視線についても取り組んでおり,相互補完的に使えればベストである,というような回答ができれば良かったと考えております.
2.3. 感想
セッションはまさしく脳科学とAIの名にふさわしく,fMRI(functional Magnetic Resonance Imaging)やEEG(Electroencephalogram),NIRS(Near Infra-Red Spectroscopy)など多様な計測機器に関する研究から,ANN(Artificial Neural Network)などの脳における情報処理の手続きを模擬したパターン識別技術,とくに近年ではDeep Learningに関する研究などについて着目した発表が行われており,非常に刺激的でした.
私自身の今回のテーマは生体情報による対話型進化計算ですが,時間的な都合で進化計算要素を含むことができなかったため,生体情報に関する処理が発表内容のほとんどを占めておりました.そのため,やや質疑が錯綜してしまいましたが,その後の懇親会では学外の研究者の方との意見交換を盛んに行うことができ,大変実りある研究会となったかと思います.
3. 聴講
今回の講演会では,下記の4件の発表を聴講しました.
発表タイトル : 人の暮らしに関わるAI著者 : 山口高平セッション名 : 基調講演Abstract : Deep QAプロジェクト「ワトソン」が,米国クイズ番組「ジェパディ」において,人間のグランドチャンピオンに勝利して以来,はや2年が経過した.この間,日米で,スマートフォンで音声アシスタントアプリが実用化され,我が国では,国立情報学研究所において,「人工頭脳プロジェクト:ロボットは東大に入れるか(会誌Vol. 27, No. 5)」が開始され,AIに対する世間の関心は高くなってきた.実際,会長就任以来,ほぼ毎月のようにマスメディアからの取材を受け,AIの開発の在り方,人とAIの付き合い方など,多くの質問を受け,AIに対する社会の関心の高さを実感している.講演者は,長年,知識システムの研究開発に取り組み,その有用性と限界を感じてきたが,今一度,知識型AIの歴史を振り返り,知識マネジメントやAIサービスの研究を例にとりながら,人の暮らしに関わるAIの在り方について述べたい. |
人工知能学会会長を務められる山口先生による基調講演です.AI技術の歴史について述べた上で,これまでに個々に進められてきた探索類推,知識,計測などの各分野AI技術の統合がいよいよ盛んになってきていると仰っていました.また,学術分野でAI技術に投資できる知識(Academic Intelligence, well-definedな知識)は徐々に収束しており,今後は実践的知能(Practical Intelligence, ill-definedな知識)をどう取り込んでいけるかが課題であると述べていました.そのためには,人間と人工知能のインタラクションが重要となり,問題認識→定義→情報アクセス→問題解決・戦略立案→リソース割当→アクション→評価といった一連のプロセス(メタコンポーネント)を持つことが重要であるという話を頂きました.
発表タイトル : Linked Dataによる地域情報を活用した学術会議支援システム著者 : 松村 冬子(青山学院大学 理工学部 情報テクノロジー学科)セッション名 : OS-10 Linked Dataとオントロジー-1Abstract : 学術会議の参加者は会議中の有益な議論と共に,限られた余暇の時間に開催場所の国や都市の文化などに触れる機会も期待している.本稿では,発表や会場などの会議に関する情報,会場周辺の観光,飲食,交通などの開催場所の地域情報をLinked Data化し,有意義な滞在のための情報提供を行う会議支援システムを構築した.実際に学術会議での運用から得られた知見より,必要とされる機能やデータなどについて議論する. |
知的システムデザイン研究室出身の松村さんによる発表です.会議情報と地域の観光情報の双方をRDFで記述し,両者を共同で利用することで,例えば,発表の合間にどこに観光に行く,どこそこの観光地は何時から何時までやっている,会議場からどう移動するといった情報を体系的に扱おうという取り組みです.元々会議情報については,Semantic Web Conference Ontologyという記述形式があり,今回はそれに観光地のLOD情報を融合させたものとなります.実際に,ACM Multime-dia2012(ACMMM12),およびThe 2nd Joint International Semantic Technology Conference(JIST2012)の2つの会議での会議システムとして運用され,観光情報はそのままに,会議情報を入れ替えるだけで対応できたことを確認したという実験結果でした.今後はインタフェースの向上や,データ生成の簡易化,会議に関する発言をTwitterから分析するといった取り組みについて検討していきたいとのことです.
発表タイトル : 大脳皮質とDeep Learningの類似点と相違点著者 : 一杉 裕志(産業技術総合研究所 ヒューマンライフテクノロジー研究部門 脳機能計測研究グループ)セッション名 : 脳科学とAI-3Abstract : 脳が行っている情報処理とdeep learningのアーキテクチャには共通の特徴が多くあるが,脳には現在のdeep learningにはない重要な特徴もある.その中にはdeep learningの性能をさらに向上させる有望なヒントが含まれている可能性がある.BESOMは,神経科学的知見をもとづき,大脳皮質の機能と性能を再現させることを目指して開発中の機械学習アルゴリズムである.BESOMはベイジアンネット,自己組織化マップ,スパース符号化,非線形ICAの機能を組み合わせた一種の教師なし学習アルゴリズムとして動作する.本講演ではBESOMの概要と最近の進展について説明するとともに,deep learningのような特徴抽出器としての応用の可能性について述べる.また,いわゆる強い人工知能の実現に向けた課題についても議論する. |
オーガナイズドセッションの招待講演で,産業総合研究所の一杉先生による,従来の脳研究から見えてくる脳のアーキテクチャとDeep Learningの関係性に関するご発表でした.一杉先生は,脳研究にまつわるよくある誤解として「脳のことは全く分かっていない」,「脳と計算機とは全く違う情報処理をしている」,「脳はとても複雑な組織である」,「計算量が膨大すぎてシミュレーションできない」といった点をご指摘され,その上で明らかになりつつある脳の学習メカニズムとDeep Learningの階層構造が,学習を進める仕組みとしてよく似ているという点についてご説明されました.その上で,Deep Learningにはない脳の特徴を用いることで,さらに性能の向上がはかれるのではないか,というような展望について述べていらっしゃいました.非常に興味深く,刺激的な内容であったと思います.また,脳の推論機構と類似しているというベイジアンネットワークと,脳の神経発火を模擬したニューラルネットワークは本研究室でもきちんと勉強しておくべき事項であると改めて強く思いました.
発表タイトル : 異分野共同研究履歴分析の事例著者 :田中 克明(一橋大学情報基盤センター),濱崎 雅弘(独立行政法人産業技術総合研究所情報技術研究部門)セッション名 : 知識の利用と共有-2Abstract : 情報デザイン,ソシオ・メディア論,実世界指向インタラクション,人工知能といった異なる分野の研究者が集まり,いくつものワークショップを実施しながら異分野共同による研究を進めたプロジェクトについて,メールなど文書として残された記録を中心に,活動履歴の分析を行う. |
知的システムデザイン研究室の出身である濱崎さんのご発表です.例えば芸術大学など全く異分野の方と共同作業するにあたって,背景知識や文化の違いなどからコミュニケーションが上手く行かず,互いが「期待」していることと,実際に「行動」することに差が生じてしまうといった問題があります.それらの方向性の違いを,やりとりするメールから確率的潜在意味解析(Probabilistic Latent Semantic Analysis: PLSA)によって解析し,時系列で可視化することで,どこで食い違いが生じているかについてユーザに呈示するというシステムのご提案でした.異分野だと言葉の意味や使われ方が異なるため,意味解析のコーパスがぶれて難しそうだとは感じましたが,異分野間でのインタラクションを如何に支援するかについての取り組みとして,非常に面白い発表であったと思います.個人的には「学生といろいろやるのも異分野共同作業だ」というコメントが秀逸でした.
参考文献
1) 2013年度人工知能学会全国大会(第27回)
http://2013.conf.ai-gakkai.or.jp/
学会参加報告書
報告者氏名 | 福島亜梨花 |
発表論文タイトル | 学会参加報告書 |
発表論文英タイトル | Conference Report |
著者 | 福島亜梨花, 廣安知之, 横内久猛 |
主催 | 医療情報システム研究室 |
講演会名 | 人工知能学会全国大会 |
会場 | 富山国際会議場 |
開催日程 | 2013/06/04-2013/06/07 |
1. 講演会の詳細
2013/06/04から2013/06/07にかけて,富山国際会議場にて開催されました第27回人工知能学会全国大会(1)に参加させて頂きました.この大会は,人工知能学会によって主催された研究会で,学生と企業,教授の方々が参加され,今後の人工知能の活性化を図るための発表・議論を行い,人工知能を使った今後の社会に対するアプローチを知ることを目的に開催されています.
私は全日程参加致しました.本研究室からは他に廣安先生,田中さんが参加されました.また,ISDLの卒業生である8期生の松村さんが参加されました.
2. 研究発表
2.1. 発表概要
私は6日の9時から11時のセッション「脳科学とAI」に参加致しました.発表の形式は口頭発表で,15分の講演時間と5分の質疑応答時間となっておりました.
今回の発表は,「脳血流時系列データの類似部分抽出、および神経活動の時間的遷移同定法の提案と検討」というタイトルで発表致しました.発表内容は,functional Near-infrared Spectroscopy装置で計測された複数の脳血流時系列データから未知の類似部分を高速で抽出するアルゴリズムの発表を行いました.以下に抄録を記載致します.
In this paper, we proposed the algorithm extracting similar parts from two different time-series data of cerebral blood flow. The proposed algorithm extracts not only exactly the same parts but also the similar parts with a few differences, since time-series data of cerebral blood flow is supposed to be affected by various factors. The proposed algorithm also extracts the similar parts that have the gap of time. In the proposed algorithm, there are two steps. Firstly, each of two different time-series data of cerebral blood flow is vectorized. Secondly, two vectors from each of the data are evaluated by the cosine similarities and the similar parts which are found in the both of the data are extracted using the Smith Waterman method. The effectiveness of the proposed algorithm was discussed and evaluated through numerical experiments. |
2.2. 質疑応答
今回の講演発表では,以下のような質疑を受けました.
・質問内容1
質問者の氏名を控え損ねてしまいました.こちらの質問は①時間遷移があるデータでもアルゴリズムは有効であるのか、②時間の圧縮と縮小にはまだ対応していないのかというものでした.この質問に対する私の回答は、①時間的遷移があるデータであっても類似部分を抜き出す,②アルゴリズム上実装可能であるが現段階では検討できていないというものでした.
・質問内容2
和歌山大学所属の先生からの質問でした.質問内容は,周波数空間での類似性の比較はしないのか.記号化してマッチングする場合,動的計画法との比較も重要だと思いますというアドバイスを頂きました.この質問に対する回答ですが,周波数解析では時系列情報を失うので時間的遷移を追跡できないということと,Smith Waterman法は動的計画法の一種であることを回答させて頂きました.
・質問内容3
質問者の氏名を控え損ねてしまいました.何故Smith Waterman法を選んだのかということでした.この質問に対しては,GPGPUによる並列処理で大量のデータを処理できるための回答させて頂きました.
・質問内容4
質問者の氏名を尋ね損ねてしまいました.時間差はどのくらいまで許容するか.発表したデータでは10秒離れているが同じ形はどう解釈するのかというものでした.この質問には,現在検討中であるが,発表したデータは見やすいように間隔を話していると答えさせて頂きました.
・質問内容5
質問者の名前を控え損ねました.スパイクのシーケンスのパターンを検出するのに似ているのではという質問でしたが,スパイクシーケンスの場合,高周波成分を抽出する手法で,提案手法は低周波成分を抽出する手法であると回答致しました.
・質問内容6
質問者の氏名を控え損ねてしまいました.高周波成分に弱いが何点か飛ばし類似部分をみれば高周波成分の影響をクリアできるのではという質問でした.この質問にはそのような検討を今後行っていくと回答致しました.
2.3. 感想
今回の発表では,初めて情報系の学会で発表させて頂きました.「脳科学とAI」のセッションでは企業の研究者の方が非常に多く,大変興味深い意見などもたくさん聞くことができ,自身の成長に繋がる良い機会であったと思います.また,今回自身の考えたアルゴリズムの発表であったため,自身の考えを如何に上手く伝えるかがが焦点であったと思いますが,その難しさを体感できたことは良かったと思いました.
3. 聴講
今回の講演会では,下記の5件の発表を聴講しました.
発表タイトル : 多人数参加型のワークショップのための合意形成支援システムCollagreeの試作と評価著者 : 伊藤孝行,奥村命,伊藤孝紀,秀島栄三セッション名 : AI応用 Abstract : The systems such as Twitter or Facebook that support users to share opinions and ideas have been used very widely. Although these systems enable people to share opinons and ideas, they do not support to converge the opinions or make agreements. On the other hand in the fields on city planning or public policy making, the workshops among civilians are very active as the effective methodology to gather opinions or ideas and converge them or make agreements on improving the public policy or city planning. In general, in these workshops, to proceed the discussion smoothly, the limited number of experts tend to lead the discussion process and lead to converge opinions and ideas. Such leading by experts sometime can not be agreed by civilians. Also because of the physical limitations, like the time, the number of participants, and the distance to the place, people are facing the issue about the cost to held these workshops. It has been required to have an open workshop support system that enables people to easily participate with less physical limitations. Thus, we implemented a consensus building support system called Collagree to satisfy these requirements. In this paper, we present an implementation of Collagree and the results on a large scale experimentation about improving the city sightseeing in Nagoya. The results demonstrate that Collagree enables users to easily participate when they want, and is useful to gather novel ideas for the sightseeing in Nagoya. |
この発表はいつでもどこでも議論ができるシステムの試作とその評価でした.このシステムのポイントはシステムが議論についてコメントから賛成,反対を評価できること,キーワードやタブを議論から抽出しポジティブな意見が多いのか,ネガティブな意見が多いのかを付属することでした.社会工学の分野では必ずファシリテータがいることを参考に,ファシリテータをつけることをしました. 面白いと思ったのは社会実験における「名古屋の開発」という議論に一番興味を持っているのは40代の男性だということでした.議論の構造化は難しいと思いました.
発表タイトル :知的照明システムにおける執務者の視野内輝度分布を考慮した照明制御手法著者 : 三木光範,池上久典,江見明彦,東陽平,榊原佑樹セッション名 : AI応用 Abstract : We research and develop an intelligent lighting system to improve office workers comfort and to reduce the power consumption. We have introduced the intelligent lighting system to realize individual lighting environments into real office environments. On the other hand, recently luminance-based designs have been significant. The study hence proposes a new algorithm to automatically decide target illuminance based on brightness distribution on each worker’s viewing. We aim to improve each worker’s confort and usability. |
この発表を着目したのは知的照明システムの研究だからです.このシステムは天井照明のみで執務者の最適な明るさを提供します.具体的には,消費電力と執務者が求める輝度を設計変数とし目的関数を最小化することで実現しています.実証実験までシステムの開発段階が行っているのが素晴らしいなと思いました.しかし最適化を行う際に繰り返し輝度を変化させるのは執務者にとって疲労の蓄積にはならないのだろうかと思いました.
発表タイトル :知的照明システムにおける光温度・色温度連動型照明の効果著者 : 三木光範,本谷陽,長野正嗣セッション名 : AI応用 Abstract : We has been conducting research on Intelligent Lighting System which provides illuminance appropriate for office worker’s needs. Currently, the verication experiments of this system is conducted in actual offices. Although this system is able to provides an appropriate illuminance and color temperature by incorporating chroma sensor, this system is controlled without chroma sensor at the verication experiments because chroma sensor is expensive. Moreover, when setting illuminance and color temperature, selecting the illuminance as well as a color temperature suitable for that illuminance may be difficult for users . Thus, we propose Intelligent Lighting System which be able to achieve individual illuminance and color tem- perature averagely preferred by users for that illuminance without chroma sensor. we aim to introduce Intelligent Lighting System at low cost, and improve the level of comfort for workers in an office by simplifying the operations of setting target illuminance and target color temperature. |
この発表で着目したのは知的照明システムの研究だからです.知的生産性の向上のために光温度と色温度を連動して制御するシステムの研究でした.発表内容は、知的生産性の向上のために発表者自身が考えたシステムを実現しただけで,今後実際に知的生産性が向上しているかどうかをどのように評価するのか気になりました.
発表タイトル :Best of both worlds: Integration of EEG and survey data for TV commercial evaluation著者 : Bertin Mathieu,安松 健,谷田 泰郎セッション名 : 脳科学とAI Abstract : Current evaluation methods of TV advertisements can be grouped into two categories. Classical methods involve a survey or interview where the viewer reports his subjective experience after diffusion of an ad. Newer methods, based on neuroscience tools, extract objective information of a viewer’s brain response during the advertisement screening. We propose in this paper a statistical model for integration of those two complementary outputs. |
この発表で着目したのはニューロマーケティングという言葉に心魅かれたからです.客観的情報である脳波と主観的情報であるアンケートの結果を統合する研究でした. どのような刺激がどのような感情を与えるかを制御可能かもしれないというところは面白いと思いました.また,リアルデータへの応用はまだであるということでしたが,前提条件が多すぎて実際に活用できるかどうかは別であると思います.
発表タイトル :機関横断型文献情報Wikiによる著者情報対応付けとその編集支援 機能の提案著者 :日向野 達郎,中村 早紀、増田 英孝,山田 剛一,清田 陽司,中川 裕志 セッション名 : 知識の利用と共有2 Abstract :Bibliographic databases are provided as web services from various agencies. Since entities (e.g., persons, books, and papers) are not linked across other databases, users need to repeat searches at each database. This paper propose a method for mapping entities across databases using MediaWiki, and then propose a method to support editing by micro-volunteer. |
Wikiという言葉に興味をもって聴講させて頂きました.発表内容はデータに関連付けをするメタデータをマイクロボランティアの人々に編集させるというものでした.最初の印象ではLinked Open Dataを彷彿とさせました.そのような意味では他のデータの関連性とは非常に重要であり,信頼性の面で非常に難しい問題であると思いました.
参考文献
1) http://2013.conf.ai-gakkai.or.jp/