2015年5月9日(土)に開催されました第4回ECHELON ユーザーズ ミーティングに廣安先生,田中先生,大谷(M2),石田(M1)の4名が参加して参りました.本MTGでは日立メディコ社製のMRIを使用している病院やクリニックといった医療関係に従事する方々や,私たちと同じように大学で利用している学生たちが集まり,研究や医療の現場における知見を互いに共有する場となっています.
例えば,MRI撮像に際して推奨するプロトコルの紹介であったり,EPI DWI撮像時におけるアーチファクトの低減方法,CT,MRIによる肝転移の画像診断に対する有用性の比較検討などの研究結果が報告されました.
中でも特に私が興味を持ったのが,Echelon Oval 1.5T MRIに搭載されている Type Origin5と呼ばれるMRI解析ソフトに導入された,DTI手法よりも臨床応用に適しているとされるDKI手法です.
このDKI手法を用いることで,DTIでは表現しきれない交叉神経線維部分を2次元画像化することができることから,臨床応用としては腫瘍や神経変性疾患の診断精度向上が見込まれています.
しかし,DKIにおける拡散表現に用いている指標はMean Kurtosis(MK)と呼ばれ,Fractional Anisotropy(FA)と比べ,白質のコントラスト変化が少なく,灰白質のコントラスト変化が高いことから病変の僅な変化を可視化できますが,MKではベクトル情報を持たないことから,Tractographyへの利用は難しいとされています.
そのため,Tractographyの精度向上を考えると,やはり描画アルゴリズムにおいて多大なデータ数から確率的に描画精度を向上させる必要があると感じました.
MTG後の情報交換会と呼ばれる立食形式の食事会では,食事を頂きながら,この度参加されていた方及び日立メディコの社員の方々とお話しさせて頂きました.普段,社会人の人と接する機会があまりなく,ましてや研究や将来従事したい仕事等の話をする機会は大変貴重で有意義な時間となりました.
本MTGに参加したことで,より一層研究への熱が高まったと共に,将来自分がどうなっていたいかを見越して日々勉学に励んでいくことが大切であると感じました.
【文責:M1 石田】